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動物医療がヒト医療への架け橋になるかもしれない 2017/01/26
動物医療がヒト医療への架け橋になるかもしれない

NHKスペシャルで昨年10月に放映された、あなたもなれる“健康長寿” 徹底解明100歳の世界において、世界各地で注目されている「百寿者=センテナリアン」の研究が取り上げられました。

その中で、老化を防ぐカギとして“微小循環”が紹介されたことにより、当院の動物医療としての“微小循環”が検索対象となり、いくつかのご質問をいただきました。

番組でも取り上げていましたが、人医療のみならず動物医療においても“微小循環”改善が慢性炎症に繋がる生体に良くない要因を除去・浄化し、老化のスピードを緩めている可能性はあると考えています。

当院で行った加齢・高齢にともなうイヌ・ネコの四肢麻痺(動物のサルコペニア・フレイル)に“微小循環”の改善を目的とした治療の過程で、身体的改善のみならず活動性を含む個体の全体的な改善が確認できました。これは、中枢・末梢器官や組織における局所の微小な血流が改善したことによって、老化した細胞が作り出してしまう慢性炎症を起こすような老廃物をより効率良く取り除いている可能性があると考えています。

また、動物の微小循環の改善で最も恩恵をうけるのは「脳」ではないかと考えています。
脳にはリンパ系が存在しないと考えられていましたが、近年脳では、リンパ系様の機能を果たす「Glymphatic system」という存在が解明されました。「Glymphatic system」は寝ている時に活発に活動をすることも分かってきています。


イヌ・ネコはヒトより睡眠時間が多いことは知られていますが、その理由の一つとして「Glymphatic system」の活動がヒトと違うことがあるかもしれません。

前述した「身体的改善のみならず活動性を含む個体の全体的な改善」で具体的に意識の正常化(顔つきがしっかりしてくることや食事をきちんと食べられるようになることなど)が認められるようになるのは、脳の微小循環を改善したことにより「Glymphatic system」を活発化させより充実した睡眠がとれるようになることからと考えています。

ヒトでは超高齢にともなう認知症が社会的な問題になっています。ヒトの身体構造はもちろんイヌやネコとは違うところもありますが、実際イヌ・ネコの超高齢にともなう認知症も、近年飼主にとっては切実な問題となっています。

私は、現在行っている高齢のイヌ・ネコへの微小循環の改善を目的とした動物医療が、臨床獣医師の間や飼主の間だけでなく、幅広くその状況を共有でき、多くの分野の方に見ていただくことによて、最終的にヒトの健康医療に役立っていく可能性があると考えています。

私のような、ローカルな獣医師が一般動物診療を行いながら研究・情報発信する垣根は低くなる時代になりました。 日本だけでなく世界の方々からご意見ご感想をいただいたりすることで、その方向性や問題点などが、より充実したものとなり、ひと昔前では考えられないことだと実感しています。

今後も動物への非侵襲性評価による微小循環の改善を目的とした、超高齢イヌ・ネコへのやさしい医療がヒトの健康医療に役立つことを願っています。

貴重なご意見をいただく皆様に感謝しております

参考リンク//////////////////////////////////////////////////////

NHKスペシャル あなたもなれる“健康長寿” 徹底解明 100歳の世界
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20161029

NHKオンデマンドで番組を見ることができます
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2016073927SA000/

テルミサルタンによる高齢猫四肢麻痺症状に対する新しい治療戦略:
サーモグラフィーイメージング(TGI)による評価
平成27年度 日本獣医師学会学術大会
http://www.gotembainter.com/column.php?y=2015&m=03

テルミサルタン(ARB)投与が著効を呈した不全麻痺の犬の二例
平成27年度 日本獣医師学会学術大会
http://www.gotembainter.com/column.php?y=2015&m=03

テルミサルタンは、イヌのサルコぺニア-フレイルに有効である
平成27年度 静岡県獣医臨床研究会 共同研究発表
http://www.gotembainter.com/column.php?y=2015&m=03

テルミサルタンによる高齢犬睡眠障害に対する新しい治療:
ウエアラブルデバイスによる評価
平成27年 静岡県獣医師会 東部症例発表会
http://www.gotembainter.com/column.php?y=2015&m=11

獣医微小循環学的治療戦略:テルミサルタンは「やさしい」獣医療を可能にする
動物臨床医学会 年次大会@大阪 ランチョンセミナー要旨<獣医師向け>
http://www.gotembainter.com/column.php?y=2015&m=11

Therapeutic intervention to sarcopenia and frailty to the dogs and cats
Cutting-edge therapeutics of telmisartan for quadriplegic symptom in
advanced age feline: evaluation with thermography imaging.
http://www.gotembainter.com/column.php?y=2015&m=04
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